「人生」を中心とした将来像
従来の「日本の将来像」は「国土の将来像」であった。
戦後永らく保守政党が掲げた理念は「国土の均衡ある発展」である。人材、資源、エネルギーを地方から太平洋ベルト地域に集中し、生み出された富を地方に再分配する。やがては産業の拠点を地方へ配置しようとする。田中角栄「日本列島改造論」や、テクノポリス構想まで、ほとんど全てがそのような発想で日本の将来像が語られてきた。
これからはそのようなストック中心の将来像の意義は低下しているのではないか。日本人の人生、ライフスタイルを中心にした将来像が求められているのではないか。
実際今後の日本の課題とされているのは、教育、雇用・労働(格差社会の問題)、福祉、モラル、家庭や地域社会など、日本人一人一人の人生に大きくかかわるものばかりであり、国土の将来像という観点だけでは解決しきれないものばかりである。
そこで、これから社会・国家といかなるかかわりを持っているかという視点で、日本の将来像を考察してみたい。
前回のブログでで書いたように、日本人と社会のかかわりとして重要なのが、①人間が生きていくのに不可欠な経済活動に関する思考と生活様式、②国家、地域、学校、家庭を含めた広い意味での教育、③日本人と政治とのかかわりという3点がカギとなる。まずは①から順に検討し、あるべき日本の将来像を提示したい。
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