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2007年6月 3日 (日)

教育立国(4)~“差異化”の意味~

 前回のブログの意味をより具体的な事例で考えてみよう。利益の源泉が“差異”にある以上、差異を作ることができる人間は貴重な戦力となるが、それができない人間は相対的に低い戦力とならざるを得ない。

例えば、営業マン。かつて、作るだけでモノが売れた時代には、訪問件数さえ増やせば増やすほど営業成績を上げることができた。そして、まず必要なのは“根性”ということになる。

しかし、基本的にモノが売れない時代に入ると、いくら訪問件数だけを増やしても制約にはつながらない。消費者は、商品に関する知識を身につけ、ネットによって容易に価格を比較できる環境にある。そして常に“売り込まれる”ことを警戒しているのである。

そこで、営業マンに求められるようになったのは、見込み客集めと提案営業の能力である。具体的には、「見込み客を集め→アポイントを取り→効果的にPRして購買意欲をあおり→成約につなげる」ということである。この過程を効率的に実行できるのが優秀な営業マンとなった。

しかし、誰もが以上のような仕事を効率的にできるわけではない。少数の優秀営業マンに頼ることは経営者としてはリスクが大きい。そこで求められるようになったのが、以上の過程のシステム化である。見込み客集めや効率的な訪問、売れる営業ツールの作成、成約へのステップを、一つのシステムにし、会社全体で共有するようにすれば、誰がやっても売れるようになる。特定の営業マンに頼ることはなくなる。ただし、その仕組みを作る人間は必ず必要となる。

このように、仕組みづくりができる人材が重宝される時代になったのである。多くの営業マンはその仕組みにしたがって動くだけの社員となる。当然、“仕組みを作る人”との給与格差は開く一方である。

そして“仕組みを作る人”はどの組織に行っても必要とされるため、困ることはない。さらに言えば、いったん作り上げて有効に機能した仕組みも、時代の変化や競合他社のキャッチアップによりすぐに陳腐化するため、“仕組みを作る人”の必要性は低下することはないのである。

営業という職種に関する“差異化”とはこのような意味である。他の職種、例えば総務、企画、開発などでも、このことは当てはまる。

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